オルソケラトロジーとは
オルソケラトロジーとは、特殊な形状をした専用のコンタクトレンズ(ハードタイプ)を毎日、就寝時に装用することで、角膜の形を矯正する近視矯正治療です。 日中のほとんどの時間を裸眼で過ごせるようになり、特に近年はお子様の近視進行抑制治療として用いられるようになっています。 オルソケラトロジーは、アメリカでは30年以上前から行われている治療です。日本においても、2009年に厚生労働省の承認を受け、普及が進んでいます。
オルソケラトロジーの適応
- 6歳以上の、軽度~中等度の近視・乱視の方(近視は-4.0D以下、乱視は-1.5D以下)
- 円錐角膜などの角膜疾患のない方
- 5~6時間以上の睡眠を確保できる方(※)
※十分に効果を発揮させるため、一定以上の睡眠時間(装用時間)が必要です。
オルソケラトロジーのメリット・デメリット
メリット
日中を裸眼で過ごせる
眼鏡やコンタクトレンズなしの裸眼で日中を過ごすことができます。眼鏡やコンタクトレンズを装用するわずらわしさ、異物感などを気にせず、仕事・プライベートに打ち込めます。
スポーツをする方にとっても大きなメリットとなるでしょう。
適応年齢は6歳から
オルソケラトロジーの適応年齢は、6歳以上です。お子様の場合、特に近視進行抑制効果を期待して処方します。低濃度アトロピン点眼と組み合わせることで、より高い近視抑制効果が期待できます。
可逆的な治療
専用のコンタクトレンズの装用を中止すれば、角膜の形状は1カ月ほどで元に戻ります。
デメリット
十分な効果が発揮されるまで時間がかかる
治療を始めた日から日中を裸眼で過ごせるわけではありません。視力が安定し、日中の長時間を裸眼で過ごせるようになるまで、平均して1~2週間かかります。
専用コンタクトレンズのケアが必要
通常のコンタクトレンズと同じように、オルソケラトロジーのコンタクトレンズも適切なケアが必要です。清潔に保てない場合には、角膜炎・角膜上皮障害・角膜感染症・角膜内皮障害・巨大乳頭結膜炎などを発症するリスクが高くなります。
ただ、ケアの方法はしっかりと指導させていただきますので、心配する必要はありません。
※お子様の場合は、専用のコンタクトレンズの管理・ケアは保護者様が行ってあげてください。
自費診療となる
オルソケラトロジーは、自費診療となります。レーシックやICLと比べると低価格ですが、やはり眼鏡・コンタクトレンズによる矯正治療と比べるとやや高額になります。ただし当院では、お使い頂きやすいように、毎月の定額制を導入しています。
オルソケラトロジーはいつまで続ける?
先述の通り、お子様のオルソケラトロジーを受ける場合には、近視の進行を抑制する効果が期待できます。そのため、近視の進行が緩やかになる15~18歳くらいまでは、治療を継続されることをおすすめします。
反対に大人の場合は、お子様ほど近視の進行を抑制する効果が期待できないため、特に「〇歳まで続けるべき」という基準はありません。
治療の流れ
Step1ご予約
お電話またはWEBからのご予約をお願いします。
Step2説明・適応検査
ご予約された日時にお越しいただき、オルソケラトロジーの説明と、適応となることを判定するための検査を行います。
検査では、屈折検査・角膜形状解析・眼圧検査・視力検査・角膜内皮細胞検査などを行います。
Step3装用体験
院内での装用体験(1時間程度)にてご満足いただけるようでしたら、正式なレンズを発注します。
Step4レンズ受け取り
患者様のレンズが当院に届きましたら、患者様にお渡しします。その日の夜から、オルソケラトロジーを開始していただけます。
Step5定期検査
治療を開始してから1週間後、1カ月後、その後は3カ月ごとに定期検査を行います。
何らかの異常があった場合には、レンズの使用を中止し、すぐに当院を受診してください。
注意事項
就寝時の装着を守る
毎晩、必ず装用するようにしてください。毎晩継続することで、裸眼で過ごせる時間が長くなり、視力も安定します。
なお、日中の十分な矯正効果を得るためには、5~6時間以上の睡眠時間(装用時間)が必要です。
レンズを清潔にする
安全に治療を進める上で、正しいレンズケアが必ず必要です。レンズの清潔が保てない場合には、角膜炎・角膜上皮障害・角膜感染症・角膜内皮障害・巨大乳頭結膜炎などを発症するリスクが高くなります。
装用体験の前に丁寧にご説明します。
途中で装着をやめない
装用を途中でやめた場合、2週間~1カ月程度で角膜が元の形状に戻り、矯正効果も失われます。可逆性のある治療としてメリットともいえる部分ですが、矯正効果を持続させるためには、毎晩、5~6時間以上の装用は欠かせません。
治療費用
内容 | 費用 |
---|---|
適応検査 | 円 |
装用練習 | 円 |
初年度 | 円 |
次年度 | 円 |
レンズ代 | 円 |