このような症状はございませんか？
何かを見ているとき、視野の一部が欠ける（視野欠損）ということはありませんか？
視野の中央付近が欠けている場合には、すぐに気づけます。ただ、視野の外側付近が欠けている場合にはなかなか気づけません。欠損が起こっていない反対側の目で、欠けた部分が補完されているためです。
欠損の有無をご自身でチェックするのであれば、手のひらで片目を隠して、ものを見てみるという方法があります。
視野の一部が欠ける場合には、網膜剥離や緑内障をはじめとするさまざまな病気が疑われます。
受診を急いだ方がよい症状
「網膜剥離」の恐れ
- 虫のような物がたくさん浮いているように見える（飛蚊症）
- 実際にはない閃光が見える（光視症）
「急性緑内障発作」の恐れ
- 激しい目の痛み
- 頭痛
- 吐き気、嘔吐
- かすみ目
「網膜中心動脈閉塞症」の恐れ
- 視野の一部が急激に欠ける
「脳梗塞」の恐れ
- 突然片側の視野が欠ける
- 手足に力が入らなくなる（数分～数十分）
- 言葉が出にくくなる
視野が欠けて見える時に考えられる原因・疾患
緑内障
主に眼圧が上昇することによって発症する病気です。初期には症状がありませんが、進行すると視野欠損、眼精疲労、頭痛、肩こりなどの症状を伴います。
なお、眼痛、視力低下、吐き気などが急激に現れる急性緑内障の場合は、緊急の対応が必要です。
網膜剥離・網膜裂孔
加齢、外傷などによって網膜が剥がれてしまうことを「網膜剥離」、網膜が裂けたり小さな穴があいてしまうことを「網膜裂孔」と呼びます。
飛蚊症や光視症、目のかすみ、視力低下などの症状を伴います。網膜剥離の場合には、特に早期の治療（手術）が必要です。
加齢黄斑変性
加齢や生活習慣、遺伝などを原因として、網膜の中心部の「黄斑部」で起こる病気です。高齢者の失明原因になる病気としてよく知られています。
視野中心部の歪み、かすみ・ぼやけ、視野の欠損、中心暗点などの症状を伴います。
網膜静脈閉塞症
主に動脈硬化を原因として、網膜の静脈が詰まり、血流が低下する病気です。
視力低下、視野の部分的なかすみ、視野欠損などの症状を伴います。進行すると異常な血管（新生血管）が発生し、硝子体出血に至ることもあります。
網膜色素変性症
網膜に異常が生じる遺伝性の病気です。厚生労働省より難病の指定を受けており、根本的な治療法は確立されていません。しかし、対症療法により症状を軽減させることは可能です。
症状としては、夜盲（暗いところで見えづらくなる）、色覚異常、視野欠損、視力低下などが挙げられます。
中心性漿液性網脈絡膜症
網膜の中心部である「黄斑部」が腫れる病気です。
軽度の視力低下、中心暗点、視野の欠損やゆがみ、色覚異常などの症状が見られます。
視神経炎
網膜に集められた情報を脳へと伝達する「視神経」にて炎症を起こす病気です。
視力低下、眼球を動かすときの痛み、中心暗点、視野欠損などの症状を伴います。
眼瞼下垂
加齢、ハードコンタクトレンズの長期使用などを原因として、瞼が上がりにくくなる病気です。瞼によって視野が狭くなり、主に上方の見えづらさを感じます。
その他、肩こり、頭痛、眼精疲労などの症状が見られます。また、目が小さく見える、眠そうに見えるといった外見上の問題も生じます。
根本的な改善のためには、手術が必要です。
